海水浴

浮かぶ



今日は、再び浜に行った。


昨夕は風がきつくて波が荒れ気味だった。
浜は、打ち上げられた海草で波打ち際から5-6mが厚く縁取られていて、すっかり様子が変わっていた。
海の中はきれいになったように感じる。


遊泳区域の一番奥に、一休みできるフロートのついたブイが設置されているのだが、そこで休んでいる家族連れが小さな犬を連れているのが見えた。
娘を、一昨日と同じように浮き輪に乗せて、少し泳ぎながら押していたら、娘は「わんわん」と言ってそちらを見ている。
「わんわんのところにいく?」と尋ねると、「ん。」と言うので、よーし、と浮き輪をあごで押しながらフロートのところまで泳いでみた。
怖くないのかな?と思ったのだが、水平線のはるかを見ながら、波で上下するのを楽しんでいる。


フロートに引き揚げて、浜を一緒に眺める。
犬は、遠目には楽しんでいるのかと思ったのだが、近くに来るとやはり水に濡れておびえており、ちょっとかわいそうな感じだった。
しばらくのんびりとしていると、頻繁に人が入れ替わる。


今日もいい天気で、とても気持ちいい。
浜に飽きて、次は水平線の方を向いて座る。
娘は、おびえるでもなく、静かに座って、真剣な表情で遠くを見つめている。


浜を見ると、相方の母がお茶などを差し入れに来てくれているのが見えた。
「ばーちゃん、きてるね」
というと、
「ばーちゃん。」というので、「ばーちゃんのところにもどる?」と尋ねると「ん。」と言う。
フロートからは、浮き輪ごと一緒にざぶんと水に入った。
どうかな、と少し心配して覗き込むと、「あはは!」と大喜びしている。


砂浜に近づくと、お風呂でやるように、水の味見をしようと、取ってから手を離して水面に首を伸ばしていた。
ちゃんと味見はできたようである。


幼いときの海の写真といえば、泣き顔ばかりだった、という相方は、「信じられない」と言っている。
私の同じくらいのころの様子は、どうも娘とよく似ているようである。
もう少し大きくなって獲得される「怖さ」、というのがあるので、まだわからないけれど、何でも面白がってくれるのは、親として助かるなあ、と思う。


[fin]