体調不良をおして


今回も、相方の実家から参戦させてもらっている。
昨日は相方の兄たちの2家族も来ていて、とてもにぎやかに楽しく過ごした。


夜、子供たちが寝静まってから、今日の50m種目に備えて、先日のランクリストで感じたライフルのセッティング上の違和感がどこに起因するのか、広い居間でストックを組み立ててチェックしてみた。
ARとSBを改めて並べてみて、すぐに立射のセッティングの問題点はわかった。
鉛直方向の調整は射場で構えなければ最終的には決まらないが、バランスに関わる部分は修正できた。


体のあちこちが痛い。試合で少し疲れたかしら、と思いながら片付けて床に着いた。
今朝になってみると腰を中心に、節々が痛い。何だか少し寒気もする。
これは、熱が出ているかもしれない、とようやく気がついた。


今日は試合に出る前に、件のロンドン・プロジェクトについて、該当選手のチームの監督に説明し、他大学の私がコーチングする件について了承してもらう約束がある。
50m3姿勢120発競技も、年間にそう何回も撃てるわけではないので、休めない。
相方に、薬や栄養剤などを買ってきてもらって、出発した。


下痢に加え、熱の症状。だるい身体を引きずって射場入りした。
説明は無事に終えた。
試合の準備に掛かる。ぞくぞくして辛い。昼過ぎなのだが、食欲がなく、買ってもらったゼリー食品で済ませる。


更衣室で射撃用のインナーに着替え、射座でシューティングジャケットを着ると、幸いしゃきっとなったので、勇んで伏射に臨んだ。
少し指が思いのままにならない部分があって、失敗と奮起を細かく繰り返すことになってしまった。満遍なく97・97・97・97の388。トリガリングミスの多さはともかく、それ以外では強風の中で懸命に10点に放り込む射撃を久しぶりにすることができて、納得の内容だった。少し右腕の窮屈さについて、気がかりな点が残されているが、フォーム全般についてランクリスト同様に手応えを感じることが出来た。


さて立射。
昨晩のセッティング調整は大正解だった。ARと近い静止感覚・バランスを取り戻した。
ただ、高さはかなり高めだった。ダイレクトにパームの頸を縮めて調整する。しかしなかなかぴったりにならなかった。単純な調整に思えるのに、なかなか難しいものである。
また、バランスがきれいに左拳上で取れすぎて、美しく静止はするが、反動に弱い感じだ。少しだけ重心が前に行くようにした方がいいかも知れない。


立射を終えると、また全身がぐったりと重くなってしまった。
膝射は、早く撃ちきらねばならない。
右肩の受け方を前日のARで気づいた方法にすると、グリップまでのストックの長さが少し必要になることがわかる。
早速伸ばして、その分ハンドストップを手前に移動した。
顔がやや的側に倒れてしまう点については後日の検討が要るが、胸骨までの体幹部で支える部分が終わり、肩‐頸のユニットをリラックスさせた状態で構えられるようになった。
S1は、早く撃ちきる方に気が行って失敗したが、S2では99。少し軸が崩れて残りは94・95だったが、なんとか380にまとめて終える。


終わって気が抜けると、一気に寒気が来て、ふらふらした。
最終回転であることをいいことに、だらだらと片付けて、よろよろと車に荷物を運ぶ。
成績発表まではなんとか待てたが、もはや限界。表彰式はNさんにお願いして退散させてもらった。
この状態で1137なら、上々と言えよう。1位だったのはちょっと意外だったが、嬉しいおまけとして喜んでおくことにする。


帰り着いて熱を測ると、37度8分だった。
・・・もっと出ているかと思った。


[fin]