パッシブ・スピーカー

パッシブスピーカー



夕方に生徒のケース会議に出張した後、3ヶ月ぶりに整体を受けに行った。
歯の治療が一段楽するまでは、受けられなかったために間が開いたのだけれど、疲れは溜まっているものの「3ヶ月開いたための問題」、というのは特になかったようである。様々な局所的な疲労を緩めてもらった。


大阪キタを久しぶりに通ることになるため、ポイントの期限が来月で切れてしまう近くの電器店に帰りに足を伸ばす。
何か必要なものがある、というわけでないので、ぐるっと店頭を巡ってみて、安価で必要なものと出くわすかどうかやってみた。


店に入ったとたん、ああ、遠征などで家を離れた時に、iPodの音楽をイヤホンなしで聴けたらいいなと思っていたな、と思いあたる。


充電は、付属品のケーブルに数百円のAC/USBアダプターだけ買い足して済ませている。
音量は大して必要はなく、それよりも持ち運びの簡便性の方が重要だ。


iPodなどの携帯音楽プレイヤーとそのアクセサリー類を置いている一角に行ってみたが、そこにあるのは、ちょっと本格的な充電機能やアンプ機能のしっかりしたスピーカー類ばかりが並んでいた。
荷物に放り込むにはごついし、高価である。
家でiPodを再生する時には、メインで使っているラジカセに入力ケーブルを挿してあって、AUXでかけている。これで十分。それ以上の据え置き型の再生機については必要をあまり感じない。


電源のない「パッシブ」のスピーカーでいいのにな、とその一角を離れて少し歩くと、小型の安価なスピーカーが並んでいるコーナーがあった。
単4形電池2本を電源にする小さな「パワースピーカー」や、携帯電話を少し大きくしたくらいの折りたたみ式の「パッシブスピーカー」が並んでいた。
おお、ここだここだ、としばらくいろいろな商品を見比べる。


不定期に使うものなので、電池の管理はちょっと面倒である。入れっぱなしにしてしまって、大抵電池も機械も悪くする。
「小型」とはいえ、電池を使うものはどこか中途半端に大きかったり、持ち歩きにくい形状をしていたりした。
やっぱりパッシブだな、と思いかけたところに、「電池なしでもパッシブとして機能」という製品があった。15cmくらいの長さの円筒状で携帯も容易な形をしている。
電池を入れてスイッチを入れるとパワースピーカー、電源を切ってもパッシブスピーカーとして使えるという。
約3000円。他より300円ほど高いものの、面白いので気に入って買うことにした。電池を入れて使う事はあまりないかもしれないが、一度は試してみたい気がする。


Casherに持っていくと、残っているポイント内だったようで、一銭も払わずに商品を受け取って帰ってきた。
家でさっそく試しに鳴らしてみると、パッシブとしては十分期待していた程度の力があった。パワーはまた機会があったときに試してみることにする。
遠征荷物に放り込んで、少し満足する。


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