照準問題


昨日は、日本語ワープロ検定を開催するために土曜出勤だった。
今日一日でランクリストを2度撃つことにした。
相方が元同僚の結婚式に出席するので、娘をしばらく預かってもらおうと、相方の実家に昨晩から泊まっている。


休みに家にいる方を「選んで」いるので、確信犯なのだが、銃に触れるのは前月のランクリスト以来である。
前回非常にいい感覚で終わったものの、「そのままにする」、というのは、その感覚が無に帰していないかどうか、やはり不安なものである。


始まってみると、その点は大丈夫だった。
つかんだ感覚は、正解だったようで、バランスと静止を導くのに同じように有効に働いてくれた。
1回目のS1は100でスタートする。
ただ、身体の感覚は冴えず、軸を作る調節の動きは、「手探り」のモードが相当に働いている状態だった。


そのうちに、前回96になったシリーズで起こっていたのと同じ違和感が出てきた。
つい、そちらに興味が行ってしまう。
据銃・撃発・照準・フォロースルーの区分で言えば、照準の部分から来ているのではないか、とだけは前回思っていたのだが、どうもそうらしい。
その違和感を強めるようにしてみたり、消そうとしてみたりを、身体の各所に少しずつ違う働きかけをして撃っていく。
主観的なパフォーマンスとしては完璧な時に、着弾だけがずれて外れることが、様々なパターンで現れる。
銃の傾きは、一般的といわれる構えと反対に、右に傾く傾向があるのだが、その度合いにばらつきがあることも、注意しだすと気になってくる。


結果的に、失点を覚悟して、というよりは、原因追究のほうに誘惑の針が振れてしまう感じで、ずるずると2試合を使ってしまった。


頬の感覚が「最善」となる時のチークの傾きと、自分の中で「基準」としたい銃の傾きと、サイトのピープを自然に眼球の中央で捉えるのに必要なチークピースの厚さ、の三者が一致せず、鼎立させるにはいずれにとっても少しずつ過不足のある状態だということがわかった。
これまでは、無意識の内に頸の調整で三者の最も落ち着きどころのいいところを探りながら撃っていたようだ。
また、傾きについては私が感じ取ったばらつきの大きさからは、着弾の遷移は小さくしか起こらないことがわかった。
2試合を費やしたお陰で、どの方向にどう調整すれば良いか、ということも明確に分析できた。


スコアが591、588となってしまった事は、仕方がないかな、と思う。
こんなことをしながらも、この水準で踏みとどまったのは、前回の発見がそれだけ有効だったということを示してもいる。


試合の中でこんなことをしていることに眉をひそめる向きもあろうが、「試合の中である」という自制がかかるのが、たぶんいいのだと思う。
崩してしまうほどに無茶な調整には自ずと走らないし、観察力も冴え渡っている。
贅沢な方法だが、上手く行った手ごたえがあった。


帰宅してから、発見したとおりにチークピースを調整し、軽く構えてみた。
予想したとおりの感触になったことに、収穫を感じた。


[fin]