おまる

おまるにすわる



明け方に、娘は目覚める。
夜明け前後に目を覚ますのは、健康な証拠なのだそうだ。
時計ではなく、自然の周期の方と行動が一致するのは、まだ自然の方に近い「生き物」として、当たり前なのだ。


寝起きにおまるに座らせると、ちゃんとおしっこをする。
ここ1週間くらいは、ずっとうまくいっている。
娘の寝起きに付き合って、座らせる気合が、親であるわれわれには必要だ。
気がつかなかったり、起き上がれないでいると、うまくいかないで終わる。


私が赤ちゃんだったころに一般的だった「あひる」型ではなく、椅子のような座面の両脇にたまごのようなグリップがついている「おまる」だ。
そこにすわるのは、娘なりに面白いらしく、グリップを握って足を揺らし、楽しそうにする。


寝起きは、はじめにうまくいったので、習慣になったのだろう。
うんちはでないけれど、おしっこの時にスーッとおならも出ていて、リラックスしているのがわかる。
でも、まだ寝起き以外は「サイン」がよくわからないので、たまに思いついて座らせてもうまくいかず、「ちがうー」とでも言うように抗議されて、おしまいだ。


ちょっとした明け方のイベントである。


[fin]