リフォーム


実家が、築20年のてこ入れで、ちょっとした工事をしています。
(いやいやちょっとじゃないのよ、結構大変なのよ、と母は言うであろう)


たしかに住みながら工事をするのは、なかなか大変である。
工事期間どっかに仮住まいしてしまったほうが、業者任せにできる部分が増えて楽ちんになる。
自分たちで荷物を動かし、最低限生活できるラインを保ちながら、取り壊しや取り付けを進めるのは、なかなか工夫や体力や気遣いの要る、難しいことなのだ。
今回は水周りと屋根全般になったので余計にこの「最低限生活できるライン」というのがシビアなのかもしれない。


一応工事は順調で、不便な生活にも「ちょっとは慣れたわよ」
と言っているものの、なかなか大変なようだ。


たまに見に行くくらいしかできないのだが、壊れかけていて気がかりだったものがちゃんと工事されて直されたのを見ると、よかったな、と思う。
傷んではいたものの愛着のあった木のドアが、新しいものにつけかわっているのを見たりなんかすると、ちょっと複雑な感じもしたりする。



向かいの家も同じ時期に工事となり、こちらは半年くらい仮住まいされて、全面建て替え、をしている。
その工事現場で、生垣がすべて根元から切られているのを見て、とっても胸が痛んだ。


20年近くも住んでいる人のために仕えた生き物である。
仕方ないことなのかもしれないが、しかしちょっとはなんとかならなかったものか・・・。


見えないところで工事が進むと、こういう痛みに触れずに、新しいものだけを迎えることになる。


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