いろいろな久しぶり

エアトランポリンの娘



ここ数日、家に帰っても一人、というのを久しぶりにやっていて、たいして自由でもなく、どことなくさびしいような、そんな感じを味わっていた。
すっかり、時間の流れに沿って規則正しく家事をこなす習慣がついているのが以前の一人暮らしとは違っているのだが、しかしその当時はあまり何とも思わなかった、何ごとも分量がちょっとであることによる「張り合いのなさ」が、やたら気になったのがおかしかった。


昨晩、相方の実家に移動して、久しぶりに家族3人で寝た。
今日は娘と遊んだ。


娘は昨日も行ったという、近所で行われている農業祭へ歩いて行き、エアートランポリンに一緒に興じたり、公園に足を伸ばしてフィールドアスレチックで一緒に障害物を上り下りしたりする。


保育園では何とも思わなかったのだが、こちらで娘を遊ばせると、娘の野生児ぶりが際立つ。
すぐ、「はだしになっていい?」と靴をぬぎ、「動きにくいわ」と長ズボンやトレーナーもすぐに脱いで、縄ばしごや柵に飛びつく。
周りの同じくらいの大きさの子は娘と同じことをしたがるのだが、その子を連れて来ているおばあちゃんやお母さんに、たいていは困った顔をされて制止される。
かわいそうな場合には、まねをした子が怒られちゃったりすることもあって、なんだかこちらも、あまり娘が刺激的過ぎるのもいけないのかしら、なんて気を遣ったりする。
かといって何をするでもなく、一緒に娘ところころ遊ぶだけなんだけれど。


内心では、制止されてしまう子どもに同情する。
子どもの本来の姿はたぶん、動物的に内から突き動かされるようにして、体を動かして遊びたがるものなんじゃないだろうか。


お昼ごはんに家に帰ると、娘は食後すぐ、こてっと昼寝に入った。
私と相方は、娘を親にお願いして、今度はじめて出産する私の職場の後輩に、職場の福利厚生に詳しい相方の先輩を紹介するのに出かけた。
二人で外出、なんてこれまた随分久しぶりだな、と思った。


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