記憶の活用

ぐーちょきぱー



相方の母が手伝いに来てくれたのだが、娘は開口一番、おばあちゃんに、
「くり おいしかったねー」
と、週末に一緒に行った栗拾いのことを話したという。


何日か前のエピソードと相手を結びつけて話題を変える、なんてことをするようになっている。


抱っこをしてほしいとぐずったときに、腰が痛いから今日はだめ、と相方が数日前に言ったのを覚えているのか、
「ママは腰、いたたい?」
と心配そうに、急にたずねてみたりもする。


私は、朝、先に出かける。出かける時間が近くなって、用意をしていると
「ぱぱ、ばいばい」
と、いつも先に言われてしまう。


国体で長く留守をしたころから、その日の内に帰ってこないのは「しあい」だ、ということに、娘の頭の中では落ち着いたようだ。
その日に帰ってくるのは「しごと」か「れんしゅ」で、ふだんは「しごと」というものらしい、ということも整理されたようで、
「パパは、れんしゅ?しごと?しあい?」
と聞かれたりする。


帰ってくるのか?という意味で、保育園の帰りに「パパはしあい?」と相方に尋ねたりしていると聞くと、ちょっと切なくなる。


[fin]